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  • 2012.02.29
  • Written by Tsuyoshi Otsu

アートへの皮肉とストリートアートのやり方

Exit Through The Gift Shop

バンクシーが監督をしたドキュメンタリー(?)映画、「Exit Through The Gift Shop」を観ました。

もともと、グラフィティーアーティスト達の映像をカメラで撮りためていたビデオオタクがバンクシーと知り合い、彼の勧めでストリートアートを始め、素人なのに大成功しちゃいます。

「こんなアートの世界ってどうよ?みんなが良いって言えばいいのか?お前はちゃんと自分の頭で考えて判断しろよ。」という、バンクシーからのメッセージが込められた映画と最初は思いましたが、今はバンクシーの自作自演じゃないかと思うようになりました。大成功した素人ことMr.BrainWashは、反社会的なメッセージが込められる作品が多いバンクシーとは別の名義で、より社会とコミットする時の名前、もしくはプロジェクトな気がしています。なので、ドキュメンタリー(?)映画としました。

そういうメッセージ的要素以外にも、ストリートアートのやり方を知れるのも面白かったです。「キンコーズで印刷してたんだー」とか「高い所へ登ってデッキブラシを使って、やっぱ危ない橋も渡ってたのかー」とか、個人的にはバンクシーのデザインよりも好きなシェパード・フェアリーの「OBEY」作品の描き方が観れて興奮しました。

  • 2012.02.15
  • Written by 4tama

ほんわか。 (Tenniscoats – Papa’s Ear)

テニスコーツTapeでは「タンタン・テラピー」以来4年ぶりとなる本作。
ちょっとひんやりするんだけど、どこか微熱があるような、、、
そんなオーガニックなアレンジにまとめられてて、ほんわかしました。
レコーディング日誌みたいな植野氏のライナーノーツも、作品を味わう上でとても面白かったです。
全10曲中、アルバム「ときのうた」(11年)から4曲が収録されてて、バリエーションの違いも味わえます。特に「空気の底」のアレンジがすばらしかった。
早く春になんねえかなあ、と思える作品です。

「ときのうた」についてのエントリでも書いたけど、テニスコーツは音源がYouTubeにあんまりあがってなくて、そういうとこ、っていうかファンの姿勢も好きです。みんなこの音楽を慈しんでいるんだなあ、っていう感覚です。

  • 2012.02.11
  • Written by 4tama

走馬灯系パンク。 (FUCKED UP – YEAR OF THE TIGER)

2011年私的ベストに入れ忘れたバンドナンバーワン」のハードコアパンクバンド、Fucked Up
毎年リリースしてるゾディアックシリーズの最新EP「Year of the Tiger」が手元に届きました。
内容は、私的ランクに入れ忘れた前作「David Comes to Life」(11年)を凝縮、かつ趣を異にしたようなオーケストレーションが光る15分と22分の長尺2曲入りです。
特に22分のインストは、要所で使われる逆回転サンプルも相まって、走馬灯が見えてきそうな混沌っぷり。シューゲイザーをも飲み込む怒涛の食欲に圧倒されました。
オフィシャルで試聴できます。死ぬ間際にどうぞ。

Fucked Up – Year of the Tiger

  • 2012.02.11
  • Written by 4tama

畏れを感じる音楽。 (BEETHOVEN – Op.53 Waldstein)

ツイッターでしつこいほどつぶやいてるけど、ベートーヴェンのピアノソナタ第21番「ワルトシュタイン」に本当にゾッコンになってます。
特にエミール・ギレリスが弾いた第1楽章がすばらしい。
CDリサイタルのDVDだけに飽き足らず、ついにきょうは全貌を知りたくて楽譜まで買ってしまいました。
(楽典のにわか勉強の甲斐あって)演奏している部分を目で追える程度ではあったんだけど、とにかくすごい衝撃。
久々に音楽に対しての畏怖を感じました。しばらく鳥肌が止みませんでした。
上の画像は、下のYouTubeリンク(尻切れです)の6分38秒あたりの譜面で、運指の姿が最も美しいと感じているところです。

Emil Gilels plays Beethoven Op.53 “Waldstein” (A part of the Part1)

  • 2012.02.08
  • Written by 4tama

もっと、やって! (Singles Going Home Alone)

ぼくが大大大好きなMatador Recordsおもろい企画が始まってます。たぶんオンライン限定なのかな。
どういう企画かっていうと、2組のマタドールのミュージシャンが互いの曲をカバーし合った7インチレコードを、11月まで2カ月に1回、計6枚届けてくれるというもの。いわばレーベル音源の「定期購聴」、ですね。
で、今月送られてきた第1弾は、Stephen MalkmusとL.A. Guns。
内容もさることながら、ジャケがあべこべな感じでニンマリ。あと5枚が楽しみです。
ミュージシャン単体じゃなくて「レーベルが好き」という層はたくさんいる(と思う)から、チャートアクションには全く作用しないのかもしれないけど、もっと他のレーベルもこういうことやってほしいです。

SINGLES GOING HOME ALONE SUBSCRIPTION SERIES by Various Artists

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